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(その三)消費税における給付付き税額控除の意義 ニュース記事に関連したブログ

2012/01/29 23:02

 

 消費税における給付付き税額控除の意義に関して今まで

 

 ①消費税において言われる逆進性を克服する

 ②堅実な消費生活に適合する税目である

 ③健全な消費社会を実現するのに役立つ

 ④国民経済の地域間格差を解消する

 ⑤公正な納税を確保できる

 ⑥所得再配分がバラマキにならなず実現できる

 

と述べてきたが、⑥の論点を敷衍して⑦の意義を付け加えたい。

 

 さて、民主党の消費税導入に向けた議論の中に所得制限を設けた現金給付の案が浮上している。民主党は所得制限とか所得再配分という大義名分を唱えればそれ自体が自動的に実現できるかのようなポピュリズム(人民受け)を信じているようだが、政策目的は主観的な希望的観測だけでは実現できない。

 

 第一に国民背番号制のような統一的な所得捕捉の裏付けのない所得制限なんて自己欺瞞に過ぎず、正直者が損をする不公正な社会を糊塗するばかりだ。

 

 第二に、一言に所得再配分と言っても徴税においては税率の累進性を唯一の基準とし、他方、給付においては所得制限の発想ばかりである。

 しかし、給付においてはそれ自体が所得の再配分になっており、所得制限をかけずとも実質的に概算生活必需品分の消費税の還付を実施すれば低所得階層の消費税負担は限りなくゼロに近づき、概算を多めにすれば負担はマイナス、つまりは消費税額内の再配分さえ実現できる。 

 

 消費税の軽減税率なり複数税率によって逆進性が克服できると考えるのは全くの見当違いだ。税率の一律の軽減によっては相当消費品目の消費額が多いほど軽減額が多いのだから逆進性とは本来無関係だ。この局面で所得制限などできるはずもない。

 

 一方、生活必需品相当の定額の消費税の払い戻したる消費税還付を所得制限なしの制度とすれば、個人や世帯の所得の捕捉をする必要なく、したがって納税者番号制度の確立など条件とせず消費税における「所得再配分」機能を実現できると言えよう。

 

 これは、所得税における「所得再配分」機能が税率の累進構造や控除から給付へといった仕掛けを使わざる得ず、しかも「所得制限」と密接不可分に運用しないと機能しないなど数々の難問を抱えているのとは対照的である。

 

 したがって、消費税還付制度は給付付き税額控除制度としてではなく、所得制限を設けず所得捕捉を伴わない、住民票の管理レベルで実践できる簡素で透明な(可処分)所得再配分として実施すべきだと提案したい。

 

 

 

 

 

カテゴリ: 政治も  > 経済政策    フォルダ: 政治・経済

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