「郵政改革」なるものがどんなものか発表されて1年以上経過した今も一般の国民にとってはそれがどんなものであるか何もわかっていないというのが実情ではなかろうか。
郵政民営化見直しとも言われる「郵政改革」は郵政民営化とは全く関係ない。その考え方は郵政公社時代までのものに先祖返りしており「見直し」と言えば明らかに詐称となる代物である。
それがいいか悪いかを別にして「郵政改革」とは郵政民営化のバージョンアップではもちろんなく、全くの別物であることを法案提出者が高らかに宣言すべきであったであろう。
ここでは郵政改革法案の概要要旨として7項目報道された内の一つ「日本郵政グループの会社間の取引で生じる年間500億円規模の消費税を免除する」について考えてみる。
法案の一つの柱により、日本郵政グループは5分社化が3分社化されるのでここでの会社間の取引とは、具体的には郵便事業会社と郵便局会社を合併した持ち株会社たる日本郵政株式会社とゆうちょ銀行、かんぽ生命との取引ということになる。
しかし、日本郵政株式会社の事業目的である郵政事業の実施主体は郵便局において行なうと「郵政改革法」では規定されている。
よって「日本郵政グループの会社間の取引」とは郵便局とゆうちょ銀行、かんぽ生命との間の業務委託契約ということになるのであろう。
郵政民営化で分社化されてその現場での連携がうまくいかないと当事者側より主張されていたが、少なくとも今までの郵便局とゆうちょ銀行とかんぽ生命の分社化は維持されており、「郵政改革」で連携が良くなるとするならば、連携の拙さの原因は郵政民営化ではなく単なる気まぐれかサボタージュであったということになるやもしれない。
さて、消費税の納税義務は事業者が負っている。ゆうちょ銀行やかんぽ生命の利用者が消費税5%ととして徴収される500億円規模の課税売上高はざっと1兆円であり業務委託費として郵便局の売上となり、郵便局はその分の免税業者として「益税」を収益計上できる。
消費税率10%にでもなれば自動的に1000億円の純益である。公社時代までは郵政事業は国の税金を一銭も貰ってないと豪語していたが「郵政改革」を経れば500億円規模の税金をいとも容易く手に入れることができるのだ。
現在の国会は震災復興の財源をどうやって調達できるかで呻吟しているといってもよい。特例公債法しかり、消費税率アップ論議しかり、公務員給与削減しかり。また全国ユニバーサルの津々浦々の個人、事業者ができうる限りの寄付をしたいと願っている。
そのまっただ中に郵便局が500億円の消費税を自分の懐に入れるための法案を敵対政党の議員を籠絡することで究極の過半数に達して成立だ、とかやってること自体、この「郵政改革法」自体の胡散臭さを証明しているであろう。


by makoto900
亀井国民新党の仕掛けた茶番